「機動性ゲノム」領域のホームページを公開しました
このたび、「機動性ゲノム」領域の公式ホームページを公開しました。本領域は、これまであまり接点のなかった多様な生物を対象とする異分野の研究者が集まり、トランスポゾン(TE)やそれに類するDNAエレメントに関連する生命現象を共通の研究対象=ハブとして連携する新たな試みです。
領域代表の石黒は、これまで主に生殖発生、特に減数分裂を専門として研究を進めてきました。私自身は決してトランスポゾンの専門家ではありませんが、生殖研究の過程でTEに関わる現象とたびたび出会い、そのたびに専門家との共同研究や助言を受けてきました。
改めて振り返ってみると、トランスポゾン研究は長い歴史を持ちながらも分野ごとに細分化され、研究者同士が横断的に議論する機会が限られていることに気がつきました。国内において、トランスポゾンを軸とした包括的な共同研究体制はこれまで存在していませんでした。このような背景のもと、異分野の計画班メンバーが力を合わせ、共通の目的意識のもとで「機動性ゲノム」に関する生命現象に取り組む新しい研究領域を立ち上げました。
本領域が持続的・発展的な研究活動の場となるよう、若手研究者の参画を積極的に促進していきたいと考えています。また、女性研究者の活躍を積極的に支援し、我が国の領域研究のロールモデルとなることを目指しています。
このホームページでは、各班の研究成果や公開シンポジウムの情報などを随時発信していきます。さらに、「機動性ゲノムコンシェルジュ」では、TE解析に特化した技術や手法に関する情報を共有します。また、お問い合わせフォームを通じて、TE解析に関するご質問を受け付けています。非モデル生物の国際ゲノムコンソーシアムに参画経験のある研究者や、トランスポゾン研究の専門家が回答いたします。領域外の研究者にも有益となる情報を広く共有してまいります。
なお、「公募班の募集要領」については、2025年7月中旬に文部科学省のホームページでの公開と同時に当HPでもお知らせいたします。ご応募を検討されている方やご関心のある方は、ぜひ定期的にホームページをのぞいてみてください。